感染ピークは例年1月~12月の年度もリレンザで治療

 インフルエンザの流行のピークは、例年1月後半から2月の初旬にかけてです。2014年度だけは、12月後半が流行のピークでした。年末年始の多忙な時期だったり、受験シーズンだったりと、いずれの場合も、感染したら大きなデメリットを被りがちな時期です。感染を避けたいのはやまやまですが、飛沫感染するため、体力のある成人でも、感染を防ぐのは並大抵のことではありません。流行のピークの時期に人混みの中にいたら、感染して当然の状況とも言えます。
 感染を防ぐのは難しく、いかに感染後に悪化させないかが重要となります。インフルエンザをこじらせると、インフルエンザ脳症や、肺炎球菌による肺炎を併発することもあります。死に至ることもありますので、適切な対処が必要となります。
 リレンザは、インフルエンザウィルスの増殖を阻止できる治療薬です。粉末を吸入して摂取するタイプで、5歳以上の幼児から使えます。インフルエンザウィルスは主にのどの粘膜から侵入すると、爆発的に増殖していき、48時間後には全身に拡散します。そのあとは増殖するのをやめます。リレンザは、このため、感染から48時間以内に吸入しなければなりません。インフルエンザウィルスを死滅させる薬ではなく、増殖をストップさせる薬であるため、増殖中のときに使用しないと、効果が得られません。現在はまだ、感染直後に感染の有無を判断することができず、12時間以上経過したあとに検査キットで判定することになっています。その段階でも判定できず、24時間、ときにはもっと時間が経過しないと判断できないこともあります。リレンザは、ウィルスが侵入した瞬間から効力を発揮できれば、感染自体が起こらなくなるような優れた薬ですが、相当時間が経過しなければ事実上使えないため、惜しい状況となっています。インフルエンザウィルス感染直後に、感染の有無を判定できる装置が開発されており、今後それが普及すれば、効果をいかんなく発揮できるようになるでしょう。
 感染が確認されないうちにリレンザを使うことは、制限されています。予防薬として使ったときに、最も効果が発揮できるとも言える薬ですが、そうした使用が広がって多用されることにより、耐性を持つウィルスが出現しやすくなるためです。ウィルスの増殖を阻止する働きを持つ飲み薬のほうは、リレンザよりかなり頻繁に処方されてきましたが、耐性を持つウィルスが既に現れています。

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