加湿器では防げない人込みでの感染にはリレンザを

人ごみでの感染予防にはリレンザ インフルエンザの流行時期に、人ごみの中にいて感染しないでいるのは至難の業です。免疫力の高い成人であっても、感染を防ぐのは容易なことではありません。インフルエンザウィルスは湿度の高い場所ではすぐ死にますから、室内なら加湿器を使用して、ウィルス感染を防ぐことは可能ですが、屋外や、人ごみの中に出なければならない場合は、そこでの感染を防ぐことは事実上無理です。運を天に任せるしかありません。流行のピークの時期ともなると、感染するのが自然とも考えられます。
 感染したら、5日間は自宅療養となりますので、年末年始の多忙な時期、受験シーズンでもあるその時期に、非常な損害を被っているケースは多いでしょう。
 近年登場したリレンザは、インフルエンザの特効薬とも言える薬です。吸入型で、のどの粘膜に直接ピンポイントで届きます。感染してから48時間以内に吸入すれば、インフルエンザウィルスが全身に拡散するのを防ぐことができます。48時間以降だと、すでにウィルスは全身に広がった後となりますので、効果が発揮できません。時間との勝負です。感染初期に使用できれば、ウィルスを狭い範囲に閉じ込めることができますので、高熱を出して戦闘態勢に入っていた免疫システムも、ウィルスを死滅させるのが非常に容易になり、短時間で全滅させてすぐ通常の状態に戻れます。つまり、熱が下がるわけです。
 解熱剤は、免疫細胞が戦闘態勢に入ってウィルスを撃滅しようとしているときに、無理に薬剤の力で熱だけを下げるものです。熱が下がると免疫細胞の活性が下がり、ウィルスと戦う力が弱くなるため、ウィルスが蔓延している中で使用するのはかえって危険です。しかし、リレンザは、無理に熱だけ下げる薬ではなく、ウィルスの増殖を止めるためだけの薬です。ウィルスの数が増えず、退治するのが容易になって、短時間で全滅させられたから、免疫システムはすぐ普段の状態に戻れるようになって、自然と熱が下がります。リレンザによって解熱が早まるのはこうした理由によるもので、体に負担をかけずに回復もでき、合併症を起こして悪化する危険からもほぼ解放されます。
 リレンザと同じ働きをする飲み薬もあり、リレンザが登場するまで盛んに使われていましたが、消化器系を通してからの作用であるため、即効性がその分落ちます。飲み薬で全身に影響を及ぼすため、重篤な副作用の報告もかなりなされています。吸引型のほうが望ましいと言えそうです。

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